2017年06月03日

6月の言葉!「有明反省会」

「有明反省会」

日経新聞で「有明反省会」という見出しが目に留まりました。大塚家具の記事でした。
 大塚家具が東京都の有明に本社があるため、「有吉反省会」をもじって「有明反省会」という見出しになったようです。
 あの大塚家具です。もう2年前になりますが、先代社長が一代で築いたビジネスモデルが時代に合っていないと後継者である娘が父を社長の座から引きずり降ろし、自らが社長となったあの大塚騒動、お家騒動のあった会社です。

 私も2年前この「本氣(まじ)」で取り上げました。2015年(平成26年)3月号です。早いものであれから2年経ちました。
 今、読み返してみますと興味深い文章が並んでいます。
「泥試合こそ避けるべき二者択一でなく、いいものが残り悪いものは消える。この原理原則に従い、父子のビジネスモデルの併用を」と言っています。
 しかし、現実は父親を排除し娘の思うビジネスモデルに転換した2年でした。結果は大苦戦ということです。
 ピーク時の売上730億円あった売上は2016年(平成28年)12月決算では463億円と大幅に落ちています。しかも45億円の赤字となりました。
 原因は、娘が先代のビジネスモデルを否定し換えた結果、お客様や社員がついてこれていないということです。当り前の話です。
 長年、先代が培ってきた販売スタイルにお客様も社員も慣れています。一氣には変わりません。
 お客様も困惑しています。今まで大塚家具は高級路線でした。しかし、お客様に身近なイメージを作ろうと中価格帯の品揃えを強化するという方向転換をお客様は安売りだと思います。
 安売り店なら、ニトリと比べます。ニトリと比べれば、はるかに高い価格ですから、お客様は離れてゆきます。
 接客のスタイルも抜本的に変えました。今までは会員登録をし販売員が付き添い、まさに付っきりで店内を案内し、説明をするというスタイルでしたが、これではお客様が自由に店内を見て廻ることができないとの理由で、販売員が必要と思われるお客様にのみ、お客様の様子を察し、お声掛けをする方式に変わりました。
 週末の新宿のショールームは家族連れで賑わっているそうですが、「以前は付いて廻られることが煩わしかった」という声がある一方で、来店客の多くは一通り店内を見て廻るとそのまま出口に向かわれるそうです。お客様との距離、接客のタイミング、販売員の質と量が不足しているとのことでした。最適な販売員を配置し、接客のテクニックを上げてゆく必要があるということです。
 
まだまだ2代目の挑戦は始まったばかりで軽々しく結論をいう事は出来ませんが、新しいビジネスモデル、販売スタイル、店舗イメージを構築、浸透させるにはまだまだ時間がかかりそうです。先代のやり方が古く、2代目の新しい眼、新手法が必要なのは世の習い、世の常です。
 しかし、その時大切なのは、先代のやり方、ビジネスモデルを否定することではありません。先代と別のものを創ることでもありません。
 先代の理念、戦略、ビジネスモデル、手法等々を包含する一廻り大きいビジョン、理念、戦略、ビジネスモデルに組み替えるということです。
 先代の経営を全肯定し、心からの畏敬の念、感謝の念を胸に刻み、それをベースに後継者がよしとするあり方、やり方に変えてゆくということです。
 全く別々のものを創り出すのではなく(新生ではなく)創生です。先代のものを全てのみ込み一廻り大きく組み替えることです。
 経営創生とでも言うべきものです。
 その時一つだけ重要なことがあります。後継者は先代より一廻り大きな理念、戦略、ビジネスモデルを持つわけですから、当然、先代よりも一廻りも二廻りも大きな人間力が必要だということです。これがなければ、うまく行くはずがありません。
 大塚家具の大苦戦も2代目久美子さんの才はあるが、徳(人間力)がまだまだ先代に追いついていないということの表われだと思います。才だけでは、お客様や社員はついて来ません。
 徳あるところに人は集まります。 後継者の健斗を心よりお祈り申し上げます。

                           代表社員 前原 幸夫
posted by 前原幸夫 at 18:04| 今月の言葉 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年05月02日

5月の言葉!「やればできる」

「やればできる」

 4月1日に倉敷支社を立ち上げ、本社より山本という男性社員が異動したということは前月号でお知らせしました。
その山本は中小企業診断士に昨年合格し、倉敷支社では田邉の公認会計士としての業務はもちろん、税理士法人としての業務に加え中小企業診断士としての業務も可能となりました。
 先日清水英雄先生による社内研修を行った時のことです。山本が今回の異動の感想を次のように述べたのです。
「2010年今から6〜7年前、自分で立てた目標がほとんど実現しました。これも『富士山表現道』のおかげ様です」と。
 『富士山表現道』というのは清水英雄先生が年1回、2月の寒く大雪の頃、富士山のふもと山中湖で行う研修です。自らの短期的(1年)中期的(5年)長期的(10年)なビジョン目標を達成するための戦術手法を記入し暗記し、参加者の前で発表するというものです。
しかも、その発表たるや、全身全霊を込めた大声でしかも会場(大きな宴会場)を所せましと動き回り発表していくというものです。
 単に暗誦して言葉にするというものではありません。暗誦したものを大きな声で身体全部を使って表現し、自らの腑に落としてゆくというものです。
 その研修で山本が発表したものは次の通りです。
     A使用データ1.jpg


 中期戦略の倉敷支社開設、経営コンサルティングはもとより、中小企業診断士の合格等、ほとんど実現、現実のものとなっています。
夢が「叶う」とは、夢を「10回」・「口」に出して言うからだと言います。
常に夢やビジョン目標を具体的に、より具体的にイメージし自分の心に脳みそにインプット、すり込んでいけば必ず実現できるということです。
 「流れ星に願い事を3度言うとその願いは叶う」というのも、流れ星が現れて消えてしまうまではほんの一瞬です。その一瞬の間に3回口にするのですから常に意識し、常に思って、念じていることでなければ口から出てきません。
 逆に言えばそれほどの念いがあるから叶うということでしょう。
 山本の場合も2010年に念じその後ずっと念じ続けたことが今実ったのだと思います。
 もちろん「念ずれば花開く」ですが「行ずれば果、実る」と続きます。念いを現実のものとするための猛勉強、猛努力という実行力もあったに違いありません。

 「自らの念いが強ければ強いほどそれは実現する」という一方、自分が目標とするもの、願うもの、念じるものは自分に達成可能だから、自分にできるものだから目標として掲げ、願い、念じるということでもあります。

 私は60歳になった年の5月連休、24時間100kウォークという大会に参加しました。
 後楽園を5月3日の午前10時に出発し、西大寺、備前、山越えして吉永、和氣、山陽町そして又後楽園に帰ってくるコースでした。
 午後8時頃50k地点(中間点)、翌朝3時頃80k地点、そこでコンビニでトイレを借りました。
立ってすることも出来ず、座って用を足したとき、ふと思いました。タイムリミットの10時まであと7時間残りは20k。これは100k完歩できるなと(実際22時間15分で完歩できました)その時ある確信が湧いてきました。
 人間は自分で出来ないことを問題や課題や目標として認知しないのではないかと。
 私に100kを24時間で歩こうという目標・問題はありますが、100mを10秒で走ろうなんて問題や悩みはハナからありません。
 私に社員100人で、売上15億円の会社を創りたいという夢はあっても、トヨタを抜くような20兆も30兆もの売上を上げようという夢、希望はありません。
 自分が抱く夢、目標、悩み、課題・・・は自分にできることだから認知するのだという確信でした。

 今、目の前にある苦しみ、悩み、胸の中に秘かにしまっている夢、念い、目標、これらは必ず克服達成出来ます。達成できるからこそ、眼に心に見えるのです。
 あとはヤルかヤラないかです。
 ヤレばできるし、ヤラなければできません。
 目の前の課題に挑戦しましょう、決して逃げずに。
 目の前、日々刻々と現れる問題−兆し、これから逃げれば何も出来ませんし解決しません。
 兆しに挑みましょう。
 打つ手は無限にあります。
 やってみましょう、必ず出来ます。
 そうすればおいしい立派な果、実るです。まさに兆しが実れば桃になります。
 やれば出来る!!

                            代表社員 前原 幸夫

posted by 前原幸夫 at 15:29| 今月の言葉 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年04月05日

4月の言葉!「倉敷支社」

「倉敷支社」

税理士を目指したのが高校2年の時でしたので、かれこれ50年になろうとしています。
開業して33年目に入り、大きな転換期を迎えようとしています。現在、税理士法人久遠は岡山市南区に本社を置き、北区富田町に岡山中央支社、里庄町に里庄支社と3拠点でやっており、又税理士の有資格者も私を含め6名となりました。
 私は、今まで5年間里庄支社を管轄する税理士として中国税理士会玉島支部へ所属していましたが、里庄支社の税理士横山が結婚をし子供も生まれ、税理士として十二分の技量が出来たため、本社に異動することになりました。

 しかも、強力な人財が増えました。一人は育ち、一人は入社して参りました。
 この二人を中心にして倉敷に4番目の拠点を作ることとし、4月1日開設の運びとなりました。
 新戦力のうち一人は公認会計士の田邉上智です。彼は8年前の平成20年12月に久遠に入社しました。
 彼はもともと経理学校の先生をしながら公認会計士を目指しており、公認会計士を受験したものの自分では合格に達していないと判断し、税理士の道を選び我が社に入ってきました。
 ところが、なんと公認会計士の合格発表に彼の名前があったのです。合格していたのです。
 公認会計士の資格は試験に合格するだけではもらえません。監査法人等で監査実務を2年やり、3年の実務補習の後に修了考査に合格することが必要です。
 税理士事務所では資格要件を満たさないため、1年で我が社を退社し、日本でもナンバーワンの監査法人トーマツに入社し、監査実務を7年経験、晴れて公認会計士の資格を取得し、ついで税理士の資格も取得し、我が社への入社となったものです。
 彼はつくづくツイている人間だと私は思います。彼が受験し、我が社に入社した2008年当時はアメリカの圧力もあり、日本側が公認会計士の数を増やすと約束した頃であり、今までの合格者約1,000人をはるかに超える3〜4,000人の合格者を輩出していた頃でした。
 9年間の苦学はあったのですが、枠の拡大も一役買っていたのではないかと思います。しかも、我が社に在籍1年の後、監査法人の採用試験を受けたのが2009年です。
 2008年はリーマンショックがあり、監査法人の採用枠は最低でした。採用どころか大量退社という時代、監査法人は狭き門でした。
 しかし、ここでも彼はツイています。我が社に居た1年の経験が生きたのです。
 彼が我が社に入社してくれるという時期に、大規模でしかも難しい原価計算が必要なお客様から関与の依頼がありました。
 私は、田邉ならできると関与を引き受けさせていただき田邉に任せました。この1年の経験をトーマツは評価し、入社が決定したそうです。しかも、先輩の会計士が大量退社後ですから、入社即大きな上場企業を担当し、公認会計士の腕を磨くことができたと言います。
 このツキも実力のうちです。このツキを我が社でも充分に生かしてもらいたいと思います。

 もう一人は、山本という男です。彼は、田邉が担当した難解な原価計算を必要とする企業に勤めていました。元々、管理会計や中小企業診断士を目指していたらしくその企業を退職し、我が社へ入社してきました。勉強しているぞ!と表に見せるタイプではなく、私も彼が中小企業診断士を受験していたことを忘れていたくらいです。
 しかし、昨年朝6時頃ある社員が出社したら、なんと山本が事務所のフロアーに意識不明で倒れていました。救急車で病院に運ばれ、少し病院で休み即日退院ということになったのですが、その原因が勉強のし過ぎ、その日も夜(明け方)まで自宅で勉強し、事務所へ出てきてトイレに行こうとした時、意識不明になり倒れたといいます。
 そんなに勉強していたのかという驚きと、それを少しも表わさない彼の強い精神力に驚かされたものです。 その事件があって数か月後、彼は見事に中小企業診断士に合格し、経営改善計画等これからどんどん中小企業の成長発展に貢献してくれるものと信じています。
 これ以外にも、税理士業界は私よりも長い経験を持つ吉本、がんばり屋の佐藤、彼らを補佐する若手の大室、福田、新婚の井上という7名でのスタートです。
 地域1の事務所を目指して願晴りますよろしくお願い申し上げます。

                             代表社員 前原 幸夫
posted by 前原幸夫 at 19:47| 今月の言葉 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年03月02日

3月の言葉!「ふるさと納税」

「ふるさと納税」

 今まさに、3月15日の確定申告真っ最中です。今年の特徴はズバリ「ふるさと納税」です。
 ふるさと納税をすると納税(寄付)した自治体から証明書が発行され、確定申告書に添付しなければなりませんが、多い方はこの証明書が200枚を超える方もいらっしゃいますし、多くの方がふるさと納税をされている実態がよく分かります。
 元々、ふるさと納税は東京など税の一極集中する弊害を和らげようと始まったものです。
 高校ぐらいまでは多くの方が生まれた自治体で育ちます。しかし、働く場所は東京とか大阪とか岡山県内で言えば、岡山とか倉敷に出てゆきます。それらの人々も生まれた自治体、育ててもらった自治体の税金を使っています。小中高校の学校教育費用、医療費など様々な行政サービスは生まれ育った自治体の税金で行われます。
 しかし、働く街は生まれ育った自治体ではなく都会ですから、当然納める税金も都会に入ります。都会の自治体は税収を得ますが、自分が生まれ育った自治体には税収が入りません。そこで、考えられた制度がふるさと納税です。
 今は都会に住んでいても自分を育んでくれたふるさとに自分の意思でいくらかでも納税できる制度として始まりました。いわば生まれ育った街への恩返しです。安倍内閣の地方創生、地方を元氣にという政策の一端でもあります。
 「ふるさと納税」と言っても実際は都道府県、市町村への寄付です。こんな崇高な理念の元、始まった「ふるさと納税」も大きく姿を変えているようです。
 その原因の一つは、寄付先の自治体は、自分が生まれ育った街でなくとも自分の意思でどの自治体でも良いということです。本来、その自治体の政策や集まった寄付金の使い道に賛同して、寄付先を決めるであろうと思われていたのですが、寄付をいただいた自治体がその寄付の御礼の品に地元の特産品などを用意していたため、その御礼の品を目当てにどんどんとこの制度が拡がってゆきました。

 どんなものがあるのか見てみると、多いのは地元の食材で特に人氣があるのはが肉類です。
  寄付1万円の御礼の品として、
   佐賀県嬉野市 佐賀牛切りおとし1s
   宮崎県都城市 大万吉豚4sセット
   山形県新庄市 新庄米20s
   山形県東根市 さくらんぼ1s
   高知市四万十町 うなぎ蒲焼3本セット
   高知市奈半利町 じゃがいも10s 
  等々、お肉・野菜・酒類・地元特産品をこれでもかと送ってくれます。

 昨年のデータですが、納税ランキングでは宮崎県都城市が42億円、静岡県焼津市が38億円。
 なんと岡山県備前市が27億円で全国第5位に入っています。備前市のホームページを見てみると、なんと100万円以上の寄付をした方には山本雄一とか岡田輝とかといった有名備前焼作家の壺や水差しがいただけるようで、金額では全国第5位なのに寄付件数では10位にも入っていない謎が分かるような氣がしました。 
 ただ単なる御礼の品目当てでなく、自分の好きな街や寄付の使い道に賛同して、又、災害支援などでふるさと納税をされている方も大勢いらっしゃいます。
 
私も昨年、笠岡の港で吐血した際、笠岡市の救急車で倉敷中央病院へ搬送されたこともあり、わずかですが、笠岡市にふるさと納税させていただきました。
 最近、GCF(ガバメントクラウドファンディング)というものもあります。GCFというのは、自治体が行うプロジェクトにふるさと納税をし資金を全国の不特定多数の方々から集めるという手法です。
例えば、広島県神石高原町では、「ピースワンコ・ジャパン」プロジェクトというのがあります。犬の殺処分をゼロにする運動です。犬の殺処分をなくすため、犬の保護施設を建設したり、譲渡先を斡旋する譲渡センターを開設したり、犬の健康管理やトレーナーによるしつけなどを行ない平成24年には広島県で2,342件あった犬の殺処分をゼロにしようと活動しています。 このようなプロジェクトにふるさと納税(寄付)をするのです。

 このように様々なふるさと納税があり、又手続きも簡単、実質2,000円の負担です。
 是非、生まれ故郷に又は応援したい自治体にほんの少し税のおすそ分けをしてみてはいかがでしょうか。
 身も心もそして冷蔵庫の中もいっぱいになるかもしれません。

                 代表社員 前原 幸夫              
posted by 前原幸夫 at 16:45| 今月の言葉 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年02月01日

2月の言葉!「アメリカファースト」

「アメリカファースト」

 2017年1月20日、世界は息を飲んでこの日を迎えました。第45代アメリカ大統領にトランプ氏が就任した日です。それから未だ10日程しかたっていませんが、矢継ぎ早に公約に掲げていた、一見ムチャクチャな政策を大統領令として署名しています。
 あまりにも型破り常識はずれな政策、方針の数々です。閣僚人事についても人種差別主義者、対中強硬派の元軍人や大企業の経営者が多く、バランス感覚を重視してきた今までの人事とは全く違う、トランプ氏の好き嫌いがはっきり出ている陣容となっています。
 政策的にもこの人事から見て推測できる通り、オバマ大統領の進めてきたTPPは離脱へ、医療保険制度や同性婚解禁などは逆戻りするでしょうし、経済的にもアメリカ以外へ工場を建設する等の投資についてアメリカへ輸出する際には高い関税をかけ、自国の経済を守るという方針を徹底してゆくでしょう。日本も例外ではありません。  
 特に自動車は散々です。日本の車は性能が良く、故障しない製品の力で米国内での販売も好調なことを逆恨みして、罰課金的なものをかけてくるか、アメリカ製の車を無理に日本に押し込んでくるか、いずれにしても厳しい二国間交渉が待っているでしょう。不法移民を排除し、メキシコ国境に壁を作るという奇想天外なことを本氣で考えている大統領の出現です。

 今、世界を覆いかけている暗雲は、何もアメリカだけではなくて、ヨーロッパやアジアにも広がりつつあります。それはポピュリズムという黒い雲です。ポピュリズムとは本来、民主主義のあるべき姿でした。一般大衆の利益や権利を守り、大衆の支持を基盤とする政治運動でした。
 しかし、最近ではだんだんと変節してきているように思います。ここ数年特にそれを感じます。例えばイギリスのEU離脱の国民投票。本来EUを離脱すればイギリスの持つポテンシャルがそがれるのに、国民はEUに対する上納金や難民の受け入れが嫌で、離脱の道を選びました。その後、冷静にイギリス国民が将来を見た時、これはマズイと大多数の国民が思ったでしょうが後の祭りです。イギリスはEU離脱の道を突き進んでいます。短期的な利益にあまりにも目を向けるポピュリズムです。

 アメリカファースト、イギリスファースト、東京ファースト、最近よく耳にする言葉です。アメリカだけが一番、イギリスだけにとって一番いい事を、東京都民だけに一番メリットがあるように政治が動くという事です。
 非常にみかけは、よく聞こえます。しかし、アメリカファーストとは世界のためにではなく、アメリカのために政治を行うという事です。アメリカの雇用を創出し、失業率を低減するために輸入を制限し、国内に投資を持ってくる企業は優遇し、そうでない企業には揺さぶりをかける。アメリカの今まで持っていた世界の警察官の役割を経済負担の面から放棄し、多額の負担を各国に負わせようとしたり、財政的な手当を求めることなどです。

 しかし自国だけがよくなる、自分の街だけがよくなる、自分の会社だけがよくなる、自分の家庭だけがよくなる。そんな政治が、そんな世の中が永続きするでしょうか。一瞬そんな時が来るかもしれません。しかし世界がよくなり、自国もよくなるのです。日本がよくなり、自分の街もよくなるのです。他の会社や他の家庭もよくなることにより、自社や自分の家庭もよくなるのです。
 今や地球は一つの家族であり、複雑に絡み合い、一国だけで、一つの街だけで、一つの会社だけで、一つの家庭だけで生きていくことはできませんし、豊かに幸せになることはできません。また、他の国や会社や街や家庭を踏み台にし、犠牲にして富を得、繁栄してもそれは真の繁栄でも幸福でもありません。
 事実、今後メキシコから安い車を輸入しないアメリカ人は、自国で生産した高い車を買わされるのですから不利益はアメリカ国民に負わされます。
 いまや国際分業の時代です。様々な国が自国の一番の能力を出し合い、世界に貢献する。一国は他国のために、自社は他社のために、わが家はお隣のために尽くしていく、この御礼やお返しに富や幸せがもたらされます。
 富や幸せが自国に自分の家の中にあるのではありません。富や幸福は他国に、他人の中にあります。そしてその富や幸福はいかに他国を富ませ、幸せにしたかによって自国にもたらせるものだと思います。
 企業の損益計算書がそうです。「売上とは自社が人のためにしてさし上げた金額のトータル」です。「仕入とか経費は、他社が自社のためにしてくれた金額のトータル」です。  
 利益は売上が仕入や経費を上廻る時に出てきます。
 自社が人のために他社のためにしてさし上げたトータルが多い時だけに!!


                           代表社員 前原 幸夫     
posted by 前原幸夫 at 18:34| 今月の言葉 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年01月01日

1月の言葉!「新年あけましたおめでとうございます」

 平成29年の幕明けです。皆様方にはおだやかな陽差しの中、健やかに新春をお迎えのこととお慶び申し上げます。
 昨年は、私達夫婦共々、入院というアクシデントに見舞われ、皆様方にご迷惑ご心配おかけいたしましたことを心よりお詫び申し上げるとともに、皆様方からいただいたご厚情に感謝申し上げます。
 平成の御世も30年になろうとしています。平成元年は消費税元年でもあり、3%で導入された消費税も10%になろうとしています。
 今年、一番の出来事はやはりアメリカ大統領の交代でしょう。トランプ、プーチン、習近平、なかなかの強者揃いです。大激突が予想されます。時代は大きく変わるでしょう。
いや、揺り揺られるでしょう。しっかりとした軸足を、しっかりとした思想や考え方につけていないと右往左往だけでなく、上に行ったり下に行ったりの時代が来ます。
 左右への対応はしっかり足を踏ん張っておけばいいですが、上下は違います。
下に行った時は屈(かが)むことです。上に行った時は伸びて立つ、この繰り返しです。しっかり屈むこと、屈むことができるかどうかが鍵となります。
 戦後70年、坂本九の歌ではありませんが、上ばかり見て歩いて来ました。これからは少し下を見て歩く必要があります。
 少子高齢化は否応なしに進みます。財政状態はマイナス金利のおかげ様で少し利払いの負担は軽くなっていますが、債務残高は増え続け、GDPの2倍の1,000兆円を超えています。
 これから益々、社会保障関係費、防衛費は増え、赤字財政は深刻化してゆくでしょう。
 国際的にもロシア、中国のみならず、自国第一主義が蔓延し、アメリカ、EUでさえも、日本の味方ではなくなってきます。
 そんな中、我々中小企業の生きる道はどうあるべきでしょうか。今年、少し屈んでみませんか。人も物も金も、そして利益も。
 幸い、安部総理の支持率も高く2020年東京オリンピックまでは、今の景氣は続きそうです。
 これがラストチャンスかもしれません。
 人財に投資し、機械や設備に投資し、お金も少し借り増してみる。自動的に利益は減ります。これから3年内に自立した社員が自立した設備で、お客様の満足度を上げてゆく。
 そして、早期に無借金の体質に創り替えてゆくことです。お客様に本当に寄り添えるかどうかが鍵となります。
 私が住んでいる岡山市郊外にある大原という地区は黄ニラやパクチー、中原という地区はネギ、宮本という地区はニンジン等根菜類で御殿を建てている農家が多いところです。
 絶え間ない品種、作物への挑戦で、自然のリズムに合わせ24時間365日働き、後継者を養成し、その後継者が又新しい品種、農法を改良してゆくという好循環を生み出しています。
 皆が見捨ててゆく農業でです。背伸びせず、少し屈めば、足元がよく見えて来ます。
我が社は何業なのか、我が社の特色、強味は何なのか、弱味をどうすれば克服できるのか。
 お客様の真のご要望、真の困りごとは何なのか。それを感じ取れる社員、それを商品サービス化していける設備、それを解決できる会社が残っていきます。
 世界の情勢は少し背伸びしなくてはなりませんが、自社を取り巻く状況、自社の進むべき道は、身体を屈め、よ〜く見れば分かってきます。
 そこへ、少し利益を圧縮してでも、人・物・金を投資するそんな時だと思います。
 これから、3年間ラストチャンスをものにして下さい。しっかり体力をつけておいて下さい。その後予想される厳冬に備えて、我々久遠も今年2月は倉敷支社をオープンし、公認会計士の田邊上智のもと地域密着度を上げ、共にこの大激変期を乗り越えてゆく所存です。
 今年一年、何卒よろしくお願い申し上げます。


                             平成29年 元旦 
                             代表社員 前原 幸夫
posted by 前原幸夫 at 00:00| 今月の言葉 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年12月08日

12月の言葉!「幸夫の部屋」

「幸夫の部屋」

 25年間書き続けた本誌の巻頭言を初めて、妻であり当社の事務長である前原みち子に譲り、私が『幸夫の部屋』を担当させていただきます。
 今年は私が6月、妻が9月の末から12月1日まで入院という大変な年でしたが、逆に学び得ることも多かった年でした。
 9月の終わりから約2ケ月妻に入院をされ、あらためて主婦業の大変さ重要性も痛感しました。
 我が家は、今は私たち夫婦と86才になる私の母との3人家族ですが、それでも朝夕の炊事、片付け、掃除、洗濯、近所の付き合い、ゴミ出し等々やることは数限りなくあります。
 今、配偶者控除を見直しし、女性を仕事に駆り出そうという女性活躍社会、男女均等社会などと言われていますが、主婦業こそが女性の本業の一番大切で、一番美しく、一生ふさわしい職業であることを実感しました。(こんな事を書くと世の女性の奥さまからお叱りをいただく事は承知で・・・。)
 美しい日本を創る(取り戻す)にはまず美しい家庭からです。そしてその中心に美しい女性が居ます。
 我が家もやっと美しい女性が戻って来てくれ、家も安定し、落ち着きました。これ実感です・・・。
 それだけ家庭における女性は大切な大事な重要な存在なんだと強く思い知らされ、また来年は健康な一年でありますよう養生してゆきます。

                         代表社員 前原 幸夫  


posted by 前原幸夫 at 17:15| 今月の言葉 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年11月04日

11月の言葉!「捨てる髪あれば拾う髪あり」

「捨てる髪あれば拾う髪あり」

 最近、ヘアースタイルを変えました。今までは、高校2年から左七三分けを通してきましたが、この度バッサリ(というほどありませんでしたが)切って、ほとんど丸刈り状態になりました。
 中学から高校2年の途中まで丸刈りだったように記憶していますが、それから63才の現在まで約45年間慣れ親しんだへアースタイルに別れを告げました。  
会う人会う人面白おかしくちゃかされたり、もしかして脳梗塞の手術でもしたのではないかと思われたりしていますので、経緯をご説明しておこうと思います。
 
 既に本氣9月号に書きましたが、6月16日から20日ばかり入院をしていました。その後遺症で今でも目の見え方は少し見づらい箇所があるのですが(もちろん生活に支障はありません)、なぜこんなことになったのかベッドの上で考えてみました。
 一つは、既に書きましたが、静の働き、陰の働き、すなわち休むということを非常に粗末にしていたということ。もう一つ、天は前原幸夫という男に100%の身体的能力を与えると120%無理をしてしまうので、80%の機能にしてやろうと思ったのではないかということです。目を少し見づらくし80%の機能にして、それでちょうど100%の力で生き抜いていけると少しハンデをかけたのではないかということです。
 
 ならば、外見も80%にしてみよう。不要なところあまり重要でないのにこだわっているところ、そこを削ぎ落としてしまおうと考えました。そして思い至ったのが頭髪でした。
 7月5日、退院の翌日、理容室へ直行し刈ってしまいました。
 刈って感じることは、もっと早くやればよかったということです。こんなに生活が楽になるとは思いませんでした。朝ドライヤーを使い寝ぐせを直し整髪をする必要もありません。分け目がキチッとなっているか心配することもありません。クシを使えば髪の毛2〜3本抜けてしまいます。ドキッとすることもありません。汗をかけばすぐ顔を洗うごとく一緒に頭も洗えます。風呂も洗髪しない分早くなります。乾かす必要もありません。ヘアートニック、リキッドもいりません。
1瓶12,000円もする育毛剤もいりません。毛髪にかけていた時間、お金、氣づかい、大幅になくなりました。
しかも、お世辞半分でしょうが、若くなったと大評判です。
 
「得るは捨つるにあり」という言葉があります。生まれた時には丸裸、髪の毛もほとんどない。それが服を着、少しばかりのお金や車など物を持ち、知恵をつけいろん
なものを自分のものとして成長してゆきます。
 成長する、年をとるということは、いろんなものを持つ、身に着けるということかもしれません。
 しかし、生まれた時の自分は丸裸、死んでゆく時も何も持ってゆけません。
焼いてしまえば髪の毛も煙となって消えてしまいます。
 人は、いろんな物をいろんな事をいろんな知識や知恵を持っているようで、実は皆借り物なのではないでしょうか。
 本当の自分は丸裸、何も持っていないのです。だから髪の毛をほんの少し刈っただけでこんなにも氣が楽に生きることが楽しくなるのです。(本当の自分に近づくから)

 丸山敏雄は言っています。
「世には「捨て身」などという言葉があって、何だか物すごいように聞こえたり、そんな事ができれば偉そうに見えたりするが、実は人はいろいろなものを持っているように思われていて、ほんとうは何も持っていないのである。持っているように見えるものも、取ればなくなる、捨てれば減る。そんなものは、我が物でもなんでもない。ほんとうは、人間は無くなるようなものなんか、もっていないのである。なくしたように見えるのは、実は自分の本当の姿に返ったのであり、ほんとうの自分の真面目に返ったのだから、それが、うそのない自分である。」と。

 人生も六十半ばに入ります。今まで、こびりついていたものを一つ一つ、一枚一枚削ぎ落とす人生が始まっているのかもしれません。

                           代表社員 前原 幸夫
  
posted by 前原幸夫 at 17:41| 今月の言葉 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年10月05日

10月の言葉!「目利き」

「目利き」

 金融緩和だ、マイナス金利だと、市中に出廻るお金の量をジャブジャブ出し、金利を限りなく0にし、デフレ脱却、2%のインフレを起こし、そして将来物価が高くなるのなら、今のうちに買っておこうという購買意欲を盛り上げ、それが企業収益に貢献し、賃金引上げを惹起し、又消費が増すという景氣の好循環を狙っているのがアベノミクスのシナリオです。
 
 我々借り手には、お金の貸し借りだけを見れば、借り易く又金利も低くなりありがたい世の中です。しかし、一方の銀行(信金も含めた金融機関)はどうでしょう。
 銀行はこの20年、バブル崩壊による不良債権の処理、そして、Bis規制で自己資本充実という経営の健全化、リーマンショックというメガトン級の経済危機、金融円滑法の導入により不良債権の棚上げ、おまけにノーパンしゃぶしゃぶというガバナンスの不正等々、常に監理、監督され、時代の流れに翻弄され続けて来たように思います。
 それを監督する官庁が金融監督庁、今の金融庁です。今までの金融庁の最大の目的は銀行経営の健全化でした。ですから少しでも経営悪化した銀行には公的資金の注入といういわば政府の元での再建をしいられ、時には合併、時には破綻という厳しい処置がなされてきました。これは日本経済とりわけ地方経済を安定化させるためには、まず資金のポンプ役(供給)である銀行の経営体質が万全でなければ、供給が安定してこないという前提でした。
 そこには、金融庁が出す銀行の評価を行なう「金融検査マニュアル」、不良債権をあぶり出す「資産査定」、リスクを丸投げした「信用保証協会依存」というものが銀行にとって最も大切なハードルとなっていました。金融庁に睨まれないよう検査を通ること、銀行が貸し出している貸金を不良債権として処理されないこと、自己資本比率を低下させないため、信用保証協会の保証に頼りリスクをとらないことがいい銀行、いい銀行マンの条件となってしまいました。
 いわば銀行は借り手の中小企業の方を向かず、金融庁というお役所を向いて仕事をしていたわけです。
 
 しかし、アベノミクスで地方創生が唱えられ、今や大きく変化しようとしています。
 平成27年7月に出された金融庁の行政方針です。森長官の覚悟が随所に読み取れるもので、今までの金融庁の金融行政への大転換を指し示すものとなっています。
 まず、金融庁の目的として、「企業、経済の持続的成長と安定的な資産形成等による国民の厚生の増大」を一番に掲げ、その下支えをするのが銀行であり、それを指導、監督する官庁が金融庁であると目的を明確にしています。
 そのため銀行に、真に顧客のためになる質の高い金融商品、サービスの提供を義務付け、担保、保証依存する融資姿勢を改め、事業に対する目利き力を高めると共に、同時に経営の健全化を図ってゆくことなどが、方針として掲げられています。
 すなわち、銀行が融資判断する時には、マニュアルのとおりにしていたものを、企業の成長、「将来性」に着目し、銀行自身の「目利き」で実行し、担保、保証ではなく 「稼ぐ力」を評価して融資判断をせよとせまっているのです。
 
 「目利き」という言葉を久しぶりに目にしましたが、そう言えば、昔(今から30年以上前)の銀行マンは時には、自分の判断で融資を実行していたように思います。
 お好み焼きの千房の中井社長の30年も前のお話です。
 創業間もない頃、新規出店をしたいと融資を依頼したところ(もちろん担保も保証人もなく)、その銀行の支社長は中井社長の毎日事細かく記載された現金出納帳を見て融資に応じてくれたと言います。その出納帳には売上経費はもちろん道で拾った10円までも記されていたと言います。
 中井社長の人柄、経営に対する真摯な姿勢、これからが担保になったのでしょう。
 まさに、銀行の事業に対する「目利き」経営者への「目利き」です。
 しかし、それと同時に大切なものは我々事業者の側にもあります。銀行の目利きに見合うだけの目利きにかなうだけの事業に対する展望、事業の将来性、自らの経営力の高さの立証、説明責任です。
 自社の強味、弱味を説明できますか。強味をより強く、弱味を克服する処方箋を持っていますか。自社を取り巻く経営環境の変化に深い洞察力を持って分析でき、その変化の最先端に居続ける術を身につけていますか。自社の進むべき方向性について、自信を持って示し、それを社員と共有できていますか。
 そこを銀行は見るのです。事業性評価というのですが、企業の事業力を評価するのです。それは、中小企業の場合は社長の事業力にほかなりません。
 
 今、銀行は大きく変わりつつあります。過去の財務や担保に必要以上に依存することなく、事業の内容、社長の念い等々をふまえた融資やコンサルティング機能に対応しなければならなくなっています。
 それは、今までのようにいくら銀行の健全性を高めても、いくら不良債権の少ない銀行を創っても、地方経済は活性化しないと分かったからです。銀行の借り手の中小企業が成長発展し、より設備投資や、給与や仕入にお金を使ってくれないと豊かな地方はできない、まさに地方創生はないという考えに至ったからです。
 地方創生というアベノミクスの大方針の中で、銀行が少々のリスクをとり、中小企業を成長発展させることこそが近道であるということです。
 とは言え、どの中小企業も一律に手を差し伸べてくれるものではありません。
 今回の金融庁の方針変更は成長発展をしてゆこうと決心、覚悟し高い志を持っている企業には追い風ですが、現状に満足し、現状維持に甘んじている企業にとって逆風となる大変化であることは、間違いありません。
 共にこの風を追い風にしてゆこうではありませんか。



                             代表社員 前原 幸夫   
posted by 前原幸夫 at 19:24| 今月の言葉 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年09月01日

9月の言葉!「ジャパニーズスタンダード」

「ジャパニーズスタンダード」

 今、ブラジルのリオで行われているオリンピックも終盤を迎えようとしています。
 日本の獲得したメダルは史上最多となり、連日表彰台を日本人が賑やかしています。
 又、4年後の東京オリンピックにもはずみがつくことでしょう。
 金メダルを取れば、君が代が流れ、メダルを取れば日の丸が上る。日頃、君が代や日の丸に関心のない方でさえ、この時ばかりは、心躍り氣高まり日本人としての誇りをいやがおうでも掻き立てられるのではないでしょうか。
 
 体力や体格では劣っている日本人が世界を相手にここまで健闘できるのはなぜでしょうか。私は大きく3点あると思います。
 1つは練習量です。
 メダルを取った選手が口々に厳しい練習について話をします。
 一日12時間以上もプールにつかっているシンクロ選手。2人の同僚の選手を背負い腕力だけでロープ登りをするレスリング選手。萩野公介選手は1日1万6000m〜1万8000mを泳ぐと言います。
 質量ともに他の国の選手を圧倒する練習量が身体能力の劣勢をカバーしているのでしょう。
 2つ目は科学的なトレーニングです。
 ただやみくもに練習するというのではなく、カメラによる画像分析や科学的データの集約分析、運動生理学を生かしたトレーニング、メンタルを重視したトレーニング。
 医学的なサポート体制の確立等、日本人の非力さ、体格の小ささを逆に長所に変えていこうとするトレーニングの開発がさまざまな競技種目にあみ出されてきました。
 そして、それをバックアップしているのが、2001年オープンした国立スポーツ科学センターです。トップアスリートたちが高度かつ科学的なトレーニングをする拠点となっています。
 3つ目は、日本民族の精神性の高さ、歴史の深さではないでしょうか。
 日本民族は文字もなかった1万年以上前から、寄り集まって生活してきました。皆で狩りをし、皆で耕作し、皆で分け合い、ひもじさも不作も豊作も共有してきました。助け合ってきました。
 
 日本民族は助け合う民族「和の民族」です。「和」の真髄は「己を尊び人に及ぼす」ことです。自らの能力、技能を最大限に磨き、鍛え、高め、そしてそれを人の為に使い、人の役に立ち、人を喜ばせ、その喜びを我が喜びとしてきた民族です。
 己を尊ぶことは己を大切にすることですが、最も己を大切にすることは自分の個性、能力を最大限に伸ばし世の為人の為に働かすことです。この精神性があるからこそ、日本のアスリートは地獄のような練習にも耐えられるのです。
そして、自分の為という小我からチームメイトの為、家族の為、国の為という大我のモチベーションがあるからこそ、ここぞという時、日頃鍛えた能力以上のものが個人個人発楊され、人の為という心がチームワークを倍化させ、1+1=3にも4にもならしめているのではないでしょうか。
 事実、陸上男子400mリレーでは個人の持ちタイムを合計すれば7位なのに、ボルトも絶賛する練習量の多さと科学的バトンリレーと、「4人の和」でみごと銀メダルに輝いたのはいい例だと思います。
 
 人間は自分の為よりも人の為にと思う時の方が能力が出、車を買ったとかマイホームを建てたとかいう私利私欲で感じる幸せより、人を喜ばせ人が喜んでいる姿を見る方がより幸せを感じることができるのです。
 なぜなら人間は一人では生きていけないからです。仲間と共にあり、仲間と共に苦楽を経験するからです。
 日本民族はその経験をすでに一万年以上前から、この日本列島で脈々と行って来たし、それを血肉にして来た民族なのです。
 そんな誇りを胸に4年後の東京オリンピックを迎えたいと思います。
世界中が日本民族の精神性に驚嘆し、日本スタンダードが世界のスタンダードになるそんな大会になって欲しいと祈るばかりです。       

                               代表社員 前原 幸夫      
posted by 前原幸夫 at 00:00| 今月の言葉 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする