令和6年(皇紀2684年)、西暦2024年の輝かしい幕明けです。
皆さまご健勝に新年をお迎えのこととお慶び申し上げます。
昨年は、3年間苦しめられたコロナ感染症も五類扱いとなり、日常生活にも少し穏やかさを取り戻したように思います。しかしながら、中小企業を取り巻く経済状況は逆にコロナ後一層悪化しているように感じられます。
人材不足、最低賃金アップによる人件費増、ウッドショックに見られるように、材料不足による仕入れ原価の高騰、原油やエネルギー不足による電氣代、燃料代の高騰。更には様々なコストアップは昨年の大きな課題でした。また、2024年問題、2025年問題と続きます。
2024年問題とは労働時間の削減を中心とした働き方改革が進行すること。2025年問題とは、昭和25年生まれの方が75歳になります。これにより団塊の世代と呼ばれる人々が完全に労働人口から抜け、逆に社会保障を目一杯受ける側になります。
労働人口が減少する中、労働時間も減少。しかもなおコストアップを吸収するために今まで以上に利益を挙げてゆかなければなりません。売価の改定(値上げ)も必要でしょうが、お客様もいらっしゃいます。そう簡単には参りません。
では何で、どういう方法で、この難局を乗り切るのか。それは生産性の向上以外にありません。令和6年は生産性向上元年になると言っても過言ではありません。
働き方改革2024年問題に対する厚労省のパンフレットを昨年見て笑いました。そこには「労働時間が削減される中、工事を発注する側も受注する側も余裕を持った工期にしなさい」とありました。こんなことをしていたら会社はもちません。100万円の工事を現在10日で行っているものを11日、12日にしなさい。ということです。
100万円の工事を10日なら1日10万円。11日かかれば9万、12日ともなれば1日8万円の売上になります。売上も利益も確実に下がります。
真逆で、100万円の仕事で10日かかっているものを9日、あるいは8日で済ませる生産性の向上・改革が必要です。1日当たり、1時間当たり、社員一人当り、の粗利益を今より10%〜20%アップするような工程や仕組みを作る必要があります。
さぁ、知恵の出し所です。機械化・IT化・DX化・外注化、逆に内製化・分業化・複業化。固定費の変動費化、逆に変動費の固定費化。と様々な事が考えられます。
まず出来るところから全社一丸となって真の働き方の改革を行なう年が今年です。
働く時間を減らし、休日を増やすことだけが働き方改革ではありません。働くやり方を変え、生産性を上げ、より利益を生み出し給与待遇を向上し、新しい人材にも注目され選んでもらえるような会社にすること。これが真の働き方改革です。もちろん働く意味、真の働きとは何かという社員教育も大切でしょう。
お金だけ、今だけ、自分だけのために働くのではモチベーションは上がりません。世のため人のためにお金以上に価値のある仕事を感謝される喜びを感じ、10年・20年・・・いや100年・200年先の自分の生活や会社の行く末、国家の未来のために励む。そんな働く意識の改革によってモチベーションを上げてゆかなければなりません。
真の仕事観の確立これこそが真の働き方改革です。そしてその結果、生産性が上がり利益・給与が上がり社員が生き生きと働く集団を創ってゆくのです。
決して単なる休日を増やし、労働時間を削ることではありません。生産性向上の年、真の働き方改革元年に向け雄々しくスタートを切りましょう。
私も70歳を超え、いつまでやるの?とよく言われます。
最近、足利の福田茂夫先生にいただいたお言葉「生涯現役、臨終退職」これで生き切ります。
今年一年、宜しくお願い申し上げます。
代表社員 前原 幸夫