2020年12月01日

12月の言葉!「劣後ローン」

コロナの蔓延が長引く中、企業の存続にとって売上の維持も大切ですが、それ以上に資金の回転も重要になってきます。
政府系の金融機関をはじめ、金融機関は今年4月末からコロナ対策の特別融資を行なっています。売上の減少がある場合、最大5年返済猶予し、3年間は実質金利ゼロというものです。

まず、「まさか」に備えて手許資金を厚くすること、これをコロナの対策の一番に上げ、各企業も今すぐ必要でなくとも、とりあえず借入して手許資金を厚くする企業が多く見られます。
しかし、その資金にさえも手を付けなければならない程、コロナの影響は長期戦ですし、建設業などは、これから資金逼迫の波が来ようとしています。

2次3次のコロナの波に対して、政府の対策も2次3次の補正予算で対応する必要があり、年末年始にかけて第3次補正が組まれる見通しです。21年度の当初予算と合わせ、15か月予算を打ち出し、財政面から経済を下支えしてゆくものと思います。
ただ、今回の第3次補正は1次2次のような止血対策というより、 
ポストコロナに向けた経済構造の転換、防災減災的な色彩が濃いものになるようです。

例えば、デジタル化による投資や脱炭素関連など、「守りから攻め」の観点が強くなるようです。攻めも大切ですが守りも大切です。守りとは資金をいかに供給してゆくかです。
先も述べましたが、4月末から5月にかけて第2次補正で実質無金利、返済猶予の多額の借入金が企業に注入され、企業は一息つきました。しかし、この資金にも手をつけなければならない企業が多くあり、そして3年経てば返済が始まります。次の資金手当を考える必要があります。

その一つが「資本性劣後ローン」です。
これも第2次補正で予算組みされていたものですが、多くの中小企業にとって耳慣れないローンであり、利用は少ないのではないかと思います。しかし、メリットデメリットを知り、資金増強の一つとされても良いと思います。



1. 資本性劣後ローンは通常の融資と何が異なるのか

             通常の融資を   資本性劣後ローンを
             200受けた場合  200受けた場合
             
 
資産調達前            




通常の融資は負債の割合を高め、財務状態が悪化したと評価されます が、資本性劣後ローンは資本の融資とみなされ財務改善とみなされます。

2. 返済は5年後10年後20年後の一括返済であり、その間は利息のみの支払となります。長期的安定的な資金調達ができます。但し、利率は少し高めとなるデメリットはあります。

3. 資金手当として「家賃支援給付金」「雇用調整助成金」などは、返済不要ですが、金額が過少で、月先の資金手当に活用される制度です。
無金利、無担保と措置期間が長く設定されている特別融資は、貸借対照表では債務に計上され、財務の悪化を招きますが、今までにない有利な条件での融資制度です。
資本性劣後ローンは、利息は高いものの長期間に亘り元本返済は不要であり、財務体質も改善しながら中長期の事業戦略に活用できる制度です。











代表社員 前原 幸夫
posted by 前原幸夫 at 00:00| 今月の言葉 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする