2023年05月01日

今月の言葉!「借りたものは返さない?」

「借りたものは返さない?」
 
新型コロナウィルスの発生から3年余りが経ちました。政府は感染法上の分類を5月8日から季節性インフルエンザと同じ「5類」に引き下げることとしました。
この間、緊急事態宣言や学校の休校など様々な行動制限が行なわれましたが、これらの対策が大きく変わってゆきます。
 3年前、未知なる不安と恐怖の中、企業経営も大きな影響を受け、ダメージを受けてきました。しかし、少なくとも私の周りのお客様にコロナの影響で倒産に追い込まれたという声は聞きません。(もちろん経営悪化している企業はありますが)こんなに大きな行動制限があったにも拘らず、苦しいながら耐えてこられている中小企業の皆さまの奮斗(ふんとう)には敬意を表しますが、それを下支えした政府の融資政策も忘れてはなりません。
令和2年の5月連休前後から始まったコロナ融資です。コロナの影響で売上の下がっている企業に対し、実質金利無し(ゼロ)、無担保(ゼロ)、いわゆるゼロゼロ融資と言われているものです。ゼロゼロ融資の元金返済の据置期間は5年以内ですが、大半は3年以内で返済している企業が多く、今年からその返済が始まります。
 この3年間に比べ、少しは企業の景氣判断に明るさはみられるものの、コロナ前からの融資もありそれにゼロゼロ融資の返済が上乗せとなれば、昨年からのモノ不足、原材料・諸経費の高騰、ヒト不足、人件費の高騰と合わせ、なかなか約定通りの返済が出来ないのが中小零細企業の実情です。
アフターコロナを見据えた融資政策が必要だと思っていたら、政府系の日本政策金融公庫からは新型コロナウィルス感染症対策挑戦支援、資本強化特別貸付というものが発表され、また岡山県信用保証協会(以下、保協)からは継続型短期資金保証なる保証制度が発表されました。

 制度の詳細はそれぞれの金融機関か取引先銀行、あるいは弊社担当者にお聴きいただくとして、簡単に言えば前者(日本政策金融公庫)の貸付は資本性劣後(しほんせいれつご)ローンと言われるものであり、元金は5年1ヶ月・7年・10年・15年の一括償還(毎月の返済無)、無担保・無保証という長期間の据置型の安定資金です。
何より借り手は、借入金なのに金融査定上は資本とみなされ、自己資本とみなされるため財務状態を毀損せず、資金調達できる点が、長期間返済が不要という点と合わせ大きなメリットとなり、一方保協の継続型短期資金保証は、売上の2か月分以内で5,000万円あるいは1億円以内の融資に対し、保協が信用保証し、その保証は1年毎更新(借換)することが出来るというものです。もちろん銀行への利息と保協に対する保証料は毎年発生しますが、元金の返済は理論上永久にないというものです。

 「借りたものは返す」という当り前のことが、当り前でなくなりつつあり、少し首筋にウスら寒いものを感じますが、コロナで痛めつけられた企業にとっては朗報となるかもしれません。
 元金を据置く(返済しない)ことは目的ではなく手段です。
元金を据え置いている期間に経営の体制を整え、利益の出る企業、借入金の返済ができる企業に創り変えなければなりません。これらの制度には伴走型と言って毎月の経営状態を金融先へ報告し指導を仰ぐという手間?も必要となります(モニタリング)。
叡智を結集して企業の再建・再生・創生に取り組みましょう。
借金ゼロの企業を目指して。

                     代表社員 前原 幸夫
posted by 前原幸夫 at 00:00| 今月の言葉 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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